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シャクナゲモドキ/しゃくなげもどき/石楠花擬
Hong Kong rose
【シャクナゲモドキとは】
・中国南部~東南アジアに分布するマンサク科の常緑樹。葉や花の付き方、木の姿がシャクナゲに似るとして、シャクナゲモドキと名付けられた。
・シャクナゲモドキの仲間は世界に10種ほどあるが、日本でシャクナゲモドキとして出回っているのは主に、カンピオニーとヘンリーという品種。後者の方が樹高も花も大きい。
・全体の雰囲気が南国風であることや暖地性であることから、かつてはあまり植栽されていなかったが、エキゾチックな庭木が好まれるようになった近年は、属名に由来するロドレイアと呼ばれてシンボルツリーに使われる例が増えている。
・シャクナゲモドキの開花は3~4月。ピンク~濃い紅色の花が下向きに咲く。花には多数の花弁があるように見えるが、これは複数の花が房状にまとまったもの。多数ある雄しべは花弁と同程度の長さで、複数あるまん丸の萼が特徴的。香港では旧正月の装飾に使われる。
・花の後には楕円形の果実ができて5~8月に熟す。直径は1~2センチほどで、中には黄褐色の種子が入っている。
・シャクナゲモドキの葉は直径5~15センチほどの卵形で縁にギザギザはなく、先端が尖る。表面は艶のある濃緑色で裏面は粉を吹いたような白色。枝から互い違いに生じるが、枝先に集まりやすい。若い葉柄は赤みを帯び、花のない時季にも目立つ。
【シャクナゲモドキの育て方のポイント】
・丈夫な性質を持っており病害虫にも強いが、暖地性であり耐寒性はやや低い。植栽の適地は関東地方以西。冬の気温が低い場合、部分的に枝枯れを起こす。
・日向を好むが半日陰程度なら十分に耐える。ただし、花や実を存分に楽しむには日向に植えた方がよい。
・花は下向きに咲くため、ある程度の樹高まで育てた方が観賞しやすい。また、樹齢が低いうちは花付きが悪い。
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シャクナゲモドキの基本データ
【分類】マンサク科/シャクナゲモドキ属
常緑広葉/低木~小高木
【漢字】石楠花擬(しゃくなげもどき)
【別名】ロドレイア
【学名】Rhodoleia championii
【英名】Hong Kong rose
【成長】やや早い
【移植】簡単
【高さ】3~7m
【用途】シンボルツリー/鉢植え
【値段】3、000円~