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アオガシ/あおがし/青樫
Wild machilus
【アオガシとは】
・近畿及び中国地方以西の本州、四国、九州及び沖縄を原産とするクスノキ科の常緑樹。新緑が美しく、葉がカシに似ていることから「青樫」と呼ばれるが、「ホソバタブ」を正式な名称とするタブノキの一品種でありシラカシやアカガシなどとは関係がない。
・自生は暖地の海岸沿いにある山地など。日本以外では朝鮮半島南部や台湾に見られる。
・葉は長さ8~20センチの長楕円形でタブノキよりも幅が狭い。皮質で縁は波打ち、先端が尾状に鋭く尖るのもタブノキとの見分けのポイント。裏面はタブノキに比べるとやや白っぽい。
・アオガシの新緑が美しいのは、常緑樹でありながら春になると一斉に葉を入れ替え、落葉樹のような瑞々しい新葉を展開するため。タブノキの新芽や葉柄は派手に赤くなるが、本種のそれはやや地味な色合いになる。
・性質はタブノキとほぼ同じだが、タブノキよりも暖かい地を好むちとされる。ただし、自生地では両者が混ざって生えており、厳密に区別するのが難しい例も多い。
・開花はタブノキと同様、若葉の展開に並行する。黄緑色の小さな花には、先端に花粉を付けた雄しべが9個ある。果実は直径1センチほどの球形で8月頃になると黒紫色に熟す。
・樹皮は灰褐色で皺は少なく、樹高は15mほどになる。材木として使うことは少ないが、タブノキと同様、建築、家具、器具などに利用できる。
【アオガシの育て方のポイント】
・日陰でも育つが、肥沃な土地を好む。
・タブノキ同様、地下に海水が進入するような土地でも育つため、海岸沿いの防風、防砂に利用できる。
・基本的に丈夫な性質を持ち、病害虫の被害は少ない。
・大きく育つため、一般家庭には不向き。
アオガシの基本データ
【分類】クスノキ科/タブノキ属
常緑広葉/中高木
【漢字】青樫(あおがし)
【別名】ホソバタブ(細葉椨)
【学名】Machilus japonica
【英名】Wild machilus
【成長】やや早い
【移植】やや難しい
【高さ】5m~10m
【用途】公園
【値段】8000円~