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ヤブレガサ/やぶれがさ/破れ傘
Shredded umbrella plant
【ヤブレガサとは】
・本州、四国及び九州の山地に自生するキク科の多年草。早春に細かな綿毛で覆われた、お化けの傘のような新芽が地面から登場することで人気が高い。ヤブレガサという名前もこれに由来し、キツネノカラカサ、ウサギノカサ、ヨメノカサ、カラカサグサといった傘にちなんだ別名も多い。
・林の中などの日陰を好み、これがかえって破れた傘の雰囲気を醸し出す。普通は2,3本がまとまって育つ。
・上記の新芽は柔らかく、天婦羅、おひたし、ゴマ和えなどにして食用される。
・新芽はその後、掌状に開き、最大で直径50センチほどになる。この大きな葉を笠に見立て、「破れ笠」という意味合いも持つとされる。葉の裏は白みを帯び、葉の表面は紙のような質感になる。いづれにせよ春とはまったく別物のように見え、慣れないうちは戸惑う。
・充実した株になると夏(7~8月)に画像のような白い筒状あるいは円錐状の花を咲かせる。新芽や大きな成葉ほどには話題にならず、ヤブレガサは早春が見ごろの山野草とされる。
・夏に採取した根を日干しにし、これを煎じて飲めば、風邪薬になるという。
【ヤブレガサに似ている草、品種】
・シナヤブレガサ
中国産で本種によく似る。ほかにチョウセンヤブレガサ、タンバヤブレガサ、ヤブレガサモドキなどがある。
葉の裂け目がヤブレガサより少なく、浅い。、
ヤブレガサの基本データ
【分 類】キク科/ヤブレガサ属
多年草
【漢 字】破れ傘(やぶれがさ)
【別 名】キツネノカラカサ
キツネノカサ
カラカサグサ
ヤブレスゲガサ
ヨメノカサ/ウサギノカサ
【学 名】Syneilesis palmata
【英 名】Shredded umbrella plant
【開花期】7~9月
【花の色】白
【草 丈】~120cm