庭木図鑑 植木ペディア > 山野草 > ショウジョウバカマ

ショウジョウバカマ/しょうじょうばかま/猩々袴

Oriental swamp pink

しょうじょうばかま,花
ショウジョウバカマの花 
カンザシグサ
開花直前の様子
しょうじょうばかま,花
花の色は産地や個体によって微妙に異なる 
ショウジョウバカマ,しべ
花には6枚の花弁と6本の雄しべがある
猩々袴,植物
群生するショウジョウバカマ
ショウジョウバカマ
花が終わっても花序は伸び続ける
果実,種子
花の後の様子
葉っぱ
ショウジョウバカマの葉
ショウジョウバカマ,植物
葉は長さ5~20センチほど
猩々袴 
花のない時季はかなり地味で見付けにくい
かんざしぐさ
株元の様子
しょうじょうばかま
冬季の様子

 

【ショウジョウバカマとは】

・高山や寒冷地の丘陵に自生するユリ科の常緑性多年草。湿気を好み、渓流沿いなどにも見られる。ショウジョウバカマという名前の由来ははっきりしないが、植物学者の牧野富太郎博士は、花の色合いを猩々(しょうじょう=猿に似た架空の動物で酒飲みの象徴)に、地面に張り付くような葉の様子を袴に見立てたものと想像している。日本以外では朝鮮半島やサハリンに分布が見られる。

 

・開花は4~7月で葉の中心部から伸びた花茎の先端に、画像のような小花を数輪咲かせる。花には6枚の花弁があり、咲き始めは鮮やかな紅紫色だが、すぐに色あせて茶褐色になり、また、暖地では淡い色になりやすい。別名はカンザシグサ(簪草)、ユキワリソウ(雪割草)など。

 

・花が終わった後も花茎は伸び続け、晩夏にできる果実は熟すと自然に開き、中から糸くずのような種子がこぼれ落ちる。

 

・葉は長さ5~20センチの細長い形で地面から直接生じ、四方に広がる。個体によっては古い葉の葉先が地面に着くと、そこに新たな苗を生じて繁殖する性質を持つ。

 

【品種】

・シロバナショウジョウバカマ

 山地の崖や林内に生じる白花の品種。ショウジョウバカマよりも小型で、暑さに強いため育てやすい。

白花猩々袴
シロバナショウジョウバカマ

 

・コショウジョウバカマ

 沖縄を原産とする品種で、晩秋に花が咲く。

 

・オオシロショウジョウバカマ

 

 大きさは普通のショウジョウバカマほどだが、1月に白い花を咲かせる。

おおしろしょうじょうばかま
オオシロショウジョウバカマ

ショウジョウバカマの基本データ

 

【分 類】ユリ科/ショウジョウバカマ属

     多年草

【漢 字】猩々袴(しょうじょうばかま)

【別 名】カンザシグサ(簪草)

     ユキワリソウ(雪割草) 

【学 名】Heloniopsis orientalis

     (Thunb.) C.Tanaka

【英 名】Oriental swamp pink

     swamppink

     Japanese hyacinth

【開花期】4~7月

【花の色】紅紫、ピンク、白など 

【草 丈】~60cm

 

目次=掲載草木一覧=サイトマップ

 

検索 植木ペディア内を検索します↓