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ミツバ/みつば/三葉

Japanese wild parsley

ミツバ,植物
開花期のミツバ 花はごく小さい
三つ葉,葉っぱ
若葉の様子
みつば,葉っぱ
成葉の様子
みつばぜり
葉の裏面は光沢がある
Japanese wild parsley
蕾の様子
みつばぜり,開花時期
ミツバの花
みつば,種子
若い果実の様子
三つ葉,実
熟すとこんな感じになる

 

【ミツバとは】

・北海道から沖縄まで日本全国に分布するセリ科ミツバ属の多年草。湿気の多い林内や林縁、土手や路傍で普通に自生するが、香りのある若葉を食用するための野菜として畑で栽培されることも多い。日本のミツバは在来種だが、ミツバ自体は中国や朝鮮半島などに広く見られる。

 

・出始めの葉は長め柄の先で束になって生じるが、茎が伸びるに従って柄は次第に短くなり、節から互い違いに生じるようになる。名前のとおり三つの小葉からなるが、それぞれの小葉は長さ3~7センチの菱形に近い卵形で毛はなく、葉の先端は尖り、縁にはギザギザがある。茎は無毛で平滑。直立するが上部で分岐し、根茎にはヒゲ根が多い。

 

・初夏になると枝の先から伸びた花序が枝分かれし、小さくて目立たない白い花が咲く。花弁は5個で、花柄は長さがまちまちになる。花の後にできる果実は痩せた楕円形で、秋に黒く熟す。

 

・ミツバは漢名を「鴨子芹(かもこぜり)」といい、開花期に採取して陰干しした全草を腫物の消炎や解毒、血行促進に利用する。特有の香りの正体はミツバエンとクリプトテーネンという物質で、野生種は栽培品よりも葉が大きく、香りが強い。

 

・お吸物や味噌汁などにして日常的に食用されるようになったのは江戸時代中期以降のこと。かつては野生のミツバを山菜として採取していたが、同時代以降は栽培法が発展し、田畑で栽培されるようになった。

 

・セリ、ニンジン、シシウド、パセリと共にキアゲハ(蝶)の食草となっており、幼虫による食害が見られる。

 

【ミツバに似た植物】

セリ

 

・ウマノミツバ

 左右にある小葉がさらに二裂する。

うまのみつば
ウマノミツバ

ミツバの基本データ

 

【分 類】セリ科/ミツバ属

     多年草

【漢 字】三葉(みつば)

【別 名】ミツバゼリ/ミツバセ/ミツッパ

【学 名】Cryptotaenia canadensis

     ssp.japonica

【英 名】Japanese wild parsley

【開花期】~8月

【花の色】

【草 丈】~90cm

 

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