庭木図鑑 植木ペディア > 山野草 > ミゾカクシ
ミゾカクシ/みぞかくし/溝隠し
Chinese lobelia
【ミゾカクシとは】
・北海道~沖縄の各地に分布するキキョウ科の多年草。水田の畔や溝などの湿った場所に生じ、時には地面が見えないほど群生するため、ミゾカクシ(溝隠し)と名付けられた。植物を編んで作った敷物の筵(むしろ)に例えた別名、アゼムシロも同様の意味合い。
・ミゾカクシの開花は夏~秋で、葉の脇から伸びた長めの花茎の先端に、淡い紅紫の花が一輪ずつ上向きに咲く。花は直径1センチほどの唇形で上唇は二つに、下唇は三つに裂けるが、サワギキョウのように下半分へ偏るように咲く。
・葉は長さ15ミリ、幅3ミリほどの長楕円形。茎から互い違いに、ややまばらに生じる。茎は細く枝分かれしながら地面を這うように広がり、節から根を出してさらに広がる。草丈は10~20センチほどで全体に無毛。
・ミゾカクシは全草にアルカロイド系のロベリンを含んでおり、新芽や茎などを誤って食べると嘔吐、胃腸痙攣、呼吸麻痺などの症状に陥る。食用するセリと同じような場所に生えるため、混入しないよう留意する必要がある。
【ミゾカクシの品種】
・シロバナミゾカクシ
真っ白な花が咲く変種で、稀に自生する。
ミゾカクシの基本データ
【分 類】キキョウ科/ミゾカクシ属
多年草
【漢 字】溝隠し(みぞかくし)
【別 名】アゼムシロ(畔筵)
【学 名】Lobelia chinensis
【英 名】Chinese lobelia
lawn lobelia
【開花期】6~11月
【花の色】白~淡い紅紫
【草 丈】~20cm