ラッキョウヤダケ/らっきょうやだけ
Rakkyo-yadake
【ラッキョウヤダケとは】
・ヤダケの変種で、ラッキョウを積み上げたような異形の棹を観賞するため庭園や鉢植えに植栽されるほか、古くから釣竿の竿受などに竿を使った。原産地は不明だが全国で栽培され、茨城県水戸市の堤寿朗氏が庭園に植えていたものを、農林省林業試驗場の植物研究家であった柳田由蔵氏が1934年に公表した。
・ラッキョウのように肥大するのは、枝葉が出ていない側の節で、下にある節ほど膨らみが著しい。地上だけでなく、地下にある根(地下茎)も同じように短縮して膨れ、数珠のようになっている。
・棹の膨らみ以外は原種のヤダケとほぼ同じ性質を持つ。葉は厚くて大きく、尾状に尖って垂れ下がる。長さ4~30センチ、幅2~4センチほどで両面ともに無毛。表面は深い緑色で光沢があり、裏面は白っぽくなる。
・棹は太さ0.5~1.5センチで直立し、背丈はヤダケよりもややも小さい。枝数は少なく、初年度は棹の中部以上にある節から一枝を生じるのみだが、翌年以降は枝分かれする。棹を包む皮は白くて厚く、粗い毛があり、節の直下も白粉をまぶしたように白い。
・高さ2~4mになるが、盆栽にする場合は節と節の間が詰まったコンパクトな形になるよう管理する。
・ヤダケ同様にタケではなくササであり、普通は食用しない。食用にするのはモウソウチク、マダケ、ハチク、シホウチクなど。
【ラッキョウヤダケに似ているタケ】
本種と同じように風変わりな棹が話題となりやすく、釣具や箸置きなどに加工される。
ラッキョウヤダケの基本データ
【分 類】イネ科/タケ亜科
ヤダケ属
【漢 字】辣韭矢竹(らっきょうやだけ)
【別 名】ラッキョウチク
【学 名】Pseudosasa japonica
var. tsutsumiana
【英 名】─(Rakkyo-yadake)
【高 さ】1.5~2m
【直 径】5~15mm
【節間長】─