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スホウチク/すほうちく/蘇芳竹
Alphonse Karr Bamboo
【スホウチクとは】
・中国南部や東南アジアなど亜熱帯を原産とする、ホウライチクの一品種。棹に入る黄金と緑のストライプ模様を観賞するため各地で栽培される。季節によっては棹が多少赤みがかった色になるため、赤の染料となるマメ科のスオウ(日本で見られるハナズオウとは異なる。)にちなんでスオウチクと名付けられた。
・同じような模様が入るタケにはマダケの一品種であるキンメイチクや、モウソウチクの一品種であるキンメイモウソウがある。スホウチクはそれらに比べて地下茎が広がりにくく、まとまって生えるため、庭植えとして管理しやすい。亜熱低生まれだが耐寒性があり、日本各地に植栽できる。
・棹に模様が入るのは冬から春の時季で、模様はランダムに出現し、まったく模様の入らない場合もある。夏から冬の間は棹が赤っぽく見えるためシュチク(朱竹)という別名がある。ただし、同じようにシュチクと呼ばれるベニカンチク(=チゴカンチク)のような明らかな紅色にはならない。棹には細かな毛がある。
・スホウチクは夏から秋の伸長が著しく、タケノコができるのは日が短くなった晩夏以降のこと。タケノコは赤みを帯び、タケの皮は成長後、内側に巻いて落下する。枝は各節から3~7本ずつ生じる。
・葉は長さ5~15センチで、枝先に3~9枚ずつできる。先端が尖り、基部は丸くなっている。表面は緑色で、普通は模様が入らないが、稀に黄色い筋が入ることもある。両面とも無毛で、平行に走る縦の葉脈が目立ち、裏面では中央の葉脈が白く隆起している。
【スホウチクに似ているタケ】
・キンメイスホウ
ほとんど同じような模様が入るが、さらに細かな緑の縦縞ができる品種で、造園用に珍重される。
スホウチクの基本データ
【分 類】イネ科/タケ亜科
ホウライチク属
【漢 字】蘇芳竹(すほうちく)
【別 名】シュチク(朱竹)
クジャクザサ/シマダケ
シマキンチク/キンシチク
【学 名】Bambusa multiplex
f.alphonso-karri
【英 名】Alphonse Karr Bamboo
【高 さ】1~4m
【直 径】1~2cm
【節間長】20~30cm