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キッコウチク/きっこうちく/亀甲竹
Tortoiseshell bamboo
【キッコウチクとは】
・北海道及び青森県を除く日本全国に分布するモウソウチクの突然変異種。稈が亀の甲羅のような形状になり、その珍妙さを観賞するため床の間の飾り柱、茶器、花器や和室の長押(物掛け)に利用される。日本以外では中国に分布する。
・稈が亀の甲羅のようになるのは地上3m程までであり、それ以上の悍は急激に細くなり、モウソウチクの先端と同じようになる。葉は全体を通じてモウソウチクと同じ。甲羅が完全に閉じていないような個体が多く、30節ほど連続して完全な甲羅状になっているものは商品価値が高い。
・キッコウチクは遺伝的に不安定であり、特に栄養分の乏しい場所では地下茎からモウソウチクそのものが生じる「先祖返り」を起こすことも多い。キッコウチクの特性が強い稈以外は伐採して管理するのが普通。放任するとただのモウソウチク林になる可能性が高い。
・地域や文化によっては本種とブツメンチクを別種とする例もあるが、分類上は全くの同一種とされる。また、本種に似た竹にホテイチクがあるが、こちらはマダケの仲間で、地面と水平にプックリと膨れた節の様子を布袋様のお腹に見立てたものである。節が膨れる竹には他にラッキョウダケもある。
キッコウチクの基本データ
【分 類】イネ科/タケ亜科
マダケ属
【漢 字】亀甲竹(きっこうちく)
【別 名】ブツメンチク(仏面竹)
ヘンチク/チンチクダケ
【学 名】Phyllostachys heterocycla
【英 名】Tortoiseshell bamboo
【高 さ】10~20m
【直 径】8~25cm
【節間長】20~50cm