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ライラック/らいらっく
Lilac tree
【ライラックとは】
・ヨーロッパ東南部及びアフガニスタンを原産とするモクセイ科の落葉樹。パリではマロニエと並ぶ代表的な街路樹とされるが、日本でも庭木や公園で稀に植栽される。ライラックは英語名だが、フランス名のリラで呼ばれることも多い。
・ライラックが日本に渡来したの明治時代中期。北海道にある北星学園の創設者、サラ-クララ-スミス氏がアメリカから持ち込んだとされる。以来、北海道では街路樹として多用され、札幌市はライラックを市の木に指定している。
・ライラックの開花は4~5月だが、北海道では6月に開花する。枝先にある葉の脇から伸びる長さ10~20センチの花茎に、小花を円錐状に密生させる。花は筒型で長さ1センチほど。先端は四つに裂けて平らに開く。花には強い香りがあり、香料の原料にもなる。
・紫色の花が咲く品種を基本とし、ムラサキハシドイという別名があるが、白い花を咲かせる変種(シロライラック)のほか、青、白、赤、赤紫などの花色、そして八重咲きになる園芸品種もある。
・花の後には画像のような果実ができ、褐色に熟すと二つに裂ける。果実の長さは1~2センチほど。
・葉は長さ3~12センチの卵形だが三角形に近い。両面とも無毛で縁にギザギザはなく、枝から対になって生じる。枝は細く株立ち状に分岐。材は笛やパイプの材料となる。
【ライラックの育て方のポイント】
・冷涼な地を好み、北海道や東北地方の植栽に向く。暖地では育ちが悪く、特に夏の西日には弱い。
・肥沃な土地を好むが、環境適応力はあり育てやすい。
・花の多い翌年は花が少なくなりやすい。
・病害虫に強い(まれにテッポウムシ)。
・萌芽力が弱く、強い剪定を好まない。
【ライラックに似ている木】
・ハシドイ~北海道から九州まで自生し、ライラックに似た性質を持つが、花は白色のみで、香りもほとんどない。このほかライラックの外来種にはオニハシドイやコバノハシドイ、ハナハシドイなどがある。
【強い香りのある花木】
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ライラックの基本データ
【分類】モクセイ科/ハシドイ属
落葉広葉/低木~小高木
【漢字】紫丁香花
(むらさきはしどい)
【別名】ムラサキハシドイ
ハナハシドイ
リラ
【学名】Syringa vulgaris
【英名】Lilac
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】2~7m
【用途】花木/公園/洋風庭園
シンボルツリー
【値段】1000円~