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マルバチシャノキ/まるばちしゃのき/丸葉萵苣木
Ehretia dicksonii
【マルバチシャノキとは】
・関東以西の本州、四国、九州及び沖縄に自生するムラサキ科の落葉樹で、チシャノキの変種とされる。暖地性であり海辺の山地に多い。秋にできる実は珍しいほどの黄色さで人目を惹く。
・文字どおり、葉が丸いチシャノキという意味合いでマルバチシャノキと命名された。チシャ(萵苣)はレタスのことで、若葉を食べるとレタスのような味がすることからきている。なお、エゴノキにもチシャノキという別名があるが、本種とは関係ない。
・葉は直径8~20センチほどの楕円形で、チシャノキよりも丸くて大きい。先端は急に尖り、縁にはギザギザが目立つ。表にも裏にも毛が多く、触れれば相当ザラつく。
・5~7月ころ、芳香のある小さな白い花を枝先にびっしりと咲かせる。花の後にできる実は直径1~1.5センチほどで、9月頃に黄色く熟す。
・黄色い実の中には種が二つあり、それを包む果肉はバナナの風味があって食用となる。
・樹皮は画像のようにコルク質となり、長方形に裂けるのが特徴。チシャノキの仲間は、葉や樹皮の雰囲気がカキ(柿)に似ており、チシャノキにはカキノキダマシという別名がある。
【マルバチシャノキの育て方のポイント】
・日なたを好む陽樹だが、乾燥は苦手としており、適度な湿気が必要。植穴には腐葉土を施すとよい。
・丈夫な性質を持ち、潮風や病害虫にも強い。また、半日陰程度までなら耐えられる。
・放任すると大きくなり、葉が大きい分、余計に鬱蒼としやすいため、剪定によって成長を抑制するのが望ましい。
・実は沢山なり、収穫せずにおけば地面がかなり汚れ、臭いも発生する。
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マルバチシャノキの基本データ
【分類】ムラサキ科/チシャノキ属
落葉広葉/小高木
【漢字】丸葉萵苣木(まるばちしゃのき)
【別名】─
【学名】Euonymus sieboldianus
【英名】Ehretia dicksonii
【成長】やや早い
【移植】簡単
【高さ】7~9m
【用途】公園/庭園
【値段】2000円~