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ナワシロイチゴ/なわしろいちご/苗代苺

Japanese raspberry

なわしろいちご,果実,ナワシロイチゴ
苗代を作る頃に果実が熟す
さつきいちご,ナワシロイチゴ
新葉の様子
ナワシロイチゴの葉
葉の表は濃緑色だが、裏面は緑白色になる
苗代いちご,植物,なわしろいちご
枝や葉柄にはトゲがある
つぼみ,ツボミ
蕾の様子
なわしろいちごの花
咲き始めの花の様子
苗代いちご,開花期
ナワシロイチゴの開花は4~6月
なわしろいちご,おしべとめしべ
花は雌花(右上)から雄花(中央)へと変化する
なわしろいちご
ナワシロイチゴの実
ナワシロイチゴの実
ナワシロイチゴの実

 

【ナワシロイチゴとは】

・北海道から沖縄まで日本各地に分布するバラ科の落葉低木。約60種あるキイチゴの仲間で、日向であれば野山の林縁のみならず、道端の藪や川原の土手などにも見られる。

 

 

イネの苗を育てる「苗代」を作る時季(6月頃)に果実が熟すため、ナワシロイチゴと名付けられた。日本にあるものは日本原産だが、中国や台湾、朝鮮半島、ベトナムなどにも自生する。

 

 

・ナワシロイチゴの開花は4~6月。枝先や葉の付け根に、淡い紅色をした五弁の花が上向きに咲く。雌雄同株で花には雌しべと雄しべがあるが、初めに雌しべが熟して受粉した後、多数の雄しべが雌しべを包むように現れる。

 

 

・果実はイクラのような球形の果実が複数集まる「集合果」で、全体の直径は1~2センチほど。花が終わると一旦、萼片を閉じるが、6月頃、深い紅色に熟すと自然に裂け、鮮やかな果実が顔を出す。生で食用できる手軽さが魅力だが、ジャムや果実酒に使うこともできる。

 

 

・葉は3枚あるいは5枚の小葉が一組になって枝から互い違いに生じる。小葉は直径3~5センチの菱形に近い卵形で先は丸く、縁にはギザギザがあり、裏面には白く細かな綿毛を生じる。低木とされるが枝は地面を這うよう蔓状に1~3m伸び、そこから直立する枝は高さ30センチほどに。枝は無毛だが小さなトゲがある。

 

 

【ナワシロイチゴの育て方のポイント】

・日向であれば放置しても丈夫に育ち、繁殖力も高い。

 

 

・枝葉や葉柄にトゲがあるため取扱いに注意する必要がある。

 

 

【ナワシロイチゴの品種】

・キミノナワシロイチゴ

 「黄実の苗代苺」で文字どおり黄色い実ができる。

 

 

【ナワシロイチゴに似た植物】

 

 モミジイチゴ  カジイチゴ

 

 クサイチゴ  ニガイチゴ

 

 バライチゴ  クマイチゴ

 

 エビガライチゴ  フユイチゴ

 

ナワシロイチゴの基本データ

 

【分類】バラ科/キイチゴ属

    落葉広葉/低木

【学名】Rubus parvifolius

【別名】サツキイチゴ(皐月苺)

【成長】早い

【移植】簡単

【高さ】5~30cm 

【用途】果樹/花材

【値段】500円~

 

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