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トサノミツバツツジ/とさのみつばつつじ/土佐三葉躑躅
Tosano-mitsubatsutsuji
【トサノミツバツツジとは】
・東日本に多いミツバツツジの変種(亜種)で、漢字表記は「土佐の三葉躑躅」。高知県越智町の横倉山で発見されたことに由来するが、四国南部全域、岐阜、滋賀及び紀伊半島の山地に分布する。花はミツバツツジに似るが雄しべは10本で、ミツバツツジよりも5本多い。
・トサノミツバツツジの開花は葉の展開に先立つ3~4月。淡い紅紫色をした漏斗型の花が枝先に2~3輪ずつ咲く。直径3~4センチでミツバツツジと同じような花だが、花の切れ込みが深く、花柄や子房に腺毛と呼ばれる毛状の突起や褐色の毛がある。
・花の後には長さ2ミリ弱の卵形の果実ができ、8~9月に熟すと自然に裂けて種子をこぼす。
・葉はミツバツツジよりも大きく、長さ4~8センチ、幅3~5センチほどになる。中央付近の幅が最も広いため菱形に近く、枝先に3枚ずつ集まって生じる。表面は濃緑色で成葉は無毛だが、若葉と葉柄には腺毛と褐色の軟毛があり、葉の表面にも腺点と呼ばれる粒状のものがある。条件が整えば晩秋以降、綺麗に紅葉する。
【トサノミツバツツジの育て方のポイント】
・日向であれば土質を選ばずに育ち、病害虫にも強い。
・剪定に十分耐えるが、枝の出方が粗いため、刈り込んで仕立てるような木ではない。極端に伸びた枝を根元から取り除くような剪定が望ましい。普通はメインとなる幹がなく、株立ち状に育つ。
【トサノミツバツツジの品種】
・シロバナトサノミツバツツジ
文字どおり白い花が咲く品種
【トサノミツバツツジに似た花木】
・サイコクミツバツツジ
西日本の山地に多い品種。葉の付け根付近に毛があること、10本の雄しべには長短があることが特徴。
サイコクミツバツツジに似るが、全体に毛が少なく、葉が小さい。関東から近畿にかけて分布する。
関東や中部地方の山中に多い品種。葉がより大きい。
・ダイセンミツバツツジ
トウゴクミツバツツジに似るが、花柱に毛がない。樹高が4m近くになるなど他の品種より大型で、近畿から中国地方に分布する。
葉が小型で、花柄に褐色の毛がある。静岡県以西に分布。
トサノミツバツツジの基本データ
【分類】ツツジ科 ツツジ属
落葉広葉 低木
【漢字】土佐の三つ葉躑躅
(とさのみつばつつじ)
【別名】アワノミツバツツジ
【学名】Rhododendron dilatatum
Miq. var. decandrum Makino
【英名】Tosano-mitsubatsutsuji
【成長】やや早い
【移植】簡単
【高さ】1~3m
【用途】花木/公園
【値段】1500円~