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ウコギ/うこぎ/五加木
Araliaceae
【ウコギとは】
・ウコギ科ウコギ属に分類される落葉低木の総称だが、野生の樹木の場合はヤマウコギを、食用に栽培される場合はヒメウコギを示すことが多い。いずれも若芽や若葉には特有の苦味と香りがあり、山菜として親しまれる。
・ヤマウコギは岩手県以南の本州及び四国西部に分布し、日当たりのよい山林の縁、道端、土手などに見られる。若菜を食用するため昔から実用を兼ねて庭に植栽され、米沢藩(山形)など東北地方では生垣(五加垣)として飢饉に備えた歴史がある。
・ヒメウコギの原産地は中国であり、相当古い時代に薬用として渡来し、畑で管理されていたものが各地で野生化している。中国ではヒメウコギをウコ(五加)と呼ぶが、日本では「木」を付け加えてウコギと呼ぶようになった。
・ウコギの開花は5~6月で、黄緑色をした小花が球状に集まって咲く。雌雄異株で雄株に咲く雄花には雄しべが10本あり、雌株に咲く雌花には雄しべがなく、二つに分岐した雌しべ(柱頭)がある。花弁はいずれも5枚。雌花の後には水分を含んだ丸い果実ができ、7~9月頃になると黒く熟す。
・葉は菱形をした小葉5枚(稀に7枚)からなり、これが「五加」の由来となる。小葉は卵形で縁に浅いギザギザがあり、先端は多少尖る。葉には10センチもの長い柄があり、長い枝では互い違いに、短い枝では一箇所から束になって生じる。枝に幹には鋭い棘がある。
・若芽や若葉を刻み、塩味に炊いた御飯に混ぜ込んだものは五加木飯と呼ばれ昔から親しまれる。若葉はまた、天婦羅、酢味噌和え、お浸しに、焙じた葉は茶の代用として楽しむことができる。
・漢方でいう「五加皮(ウーカーピー/ごかひ)」はヒメウコギの根の皮だが、ヤマウコギの根にも同様の成分を含み、鎮痛や強壮、尿の切れを良くする効能があるとされる。また、五加皮や当帰などから作るウコギ酒は、疲労回復、滋養強壮の効果があり、不老長寿の薬になるという。
【ウコギの育て方のポイント】
・土質を選ばず丈夫に育つ。また、寒さや日陰にも強い。
・葉は規則的に並ぶが枝の出方は粗く、樹形自体はまとまりにくい。芽を出す力は強いため、剪定にはよく耐える。
・幹や枝に鋭いトゲがあり、かつては敵の進入を防ぐため、現在では防犯と食用のために垣根として使われることもある。ただし、剪定にはやや苦労を伴う。
【ウコギの品種】
・日本に自生するのはヤマウコギ、オカウコギ、エゾウコギ、ケヤマウコギ、ミヤマウコギ、ウラジロウコギ、ミツバウコギの7種。
【ヤマウコギとヒメウコギの見分け方】
ヤマウコギの花柄は3~6センチ。葉柄よりも短いため、花は葉に埋もれるように咲く。一方、ヒメウコギの花柄は10センチ近くあり、葉の間から飛び出すように開花する。
【ウコギに似た植物】
すべてウコギ科であり、山菜として親しまれる。
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ウコギの基本データ
【分類】ウコギ科/ウコギ属
落葉広葉/低木
【漢字】五加木(うこぎ)
【別名】ヤマウコギ/マルバウコギ
オニウコギ/ムコギ
【学名】Eleutherococcus
spinosus
【英名】Araliaceae
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】1~3m
【用途】垣根/食用
【値段】1200円~