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イズヨシノ/いずよしの/伊豆吉野(桜)

Izu-yoshino(Japanese cherry tree)

いずよしの,伊豆吉野,桜の木の花
ソメイヨシノの姉妹で、花はより大きい
伊豆吉野,樹木
イズヨシノの花
がく,ガク
萼の様子
いずよしの,イズヨシノ,種類
咲き始めは白いが、満開の頃には淡いピンク色になる
木の高さ
樹高は15mほどに(満開の頃の様子)
葉っぱ
イズヨシノの葉
木の葉,桜
裏面の様子
いずよしの,種子
未熟なサクランボの様子
果実
赤黒く熟すのは6月頃
イズヨシノの果実
熟したサクランボ
いずよしの,樹皮
幹の様子はソメイヨシノと変わらない
桜の幹
木が古くなると皮目が目立つようになる

 

【イズヨシノとは】

オオシマザクラエドヒガンを交配して作出されたバラ科サクラ属の落葉樹。ソメイヨシノをめぐって「雑種起源説」を発表した国立遺伝学研究所の竹中要博士が、ソメイヨシノの起源を実証する中で作り出した品種の一つで、稀に公園や植物園に植栽される。

 

 

・イズヨシノという名前は、上記研究所が立地する静岡県三島市に隣接し、オオシマザクラの自生が多い伊豆地方と、本種と同じ起源を持つソメイヨシノの名にちなむ。

 

 

・開花は新葉が展開する直前の3月下旬~4月上旬で、花が満開になる頃、若葉も開く。花は直径3~5センチの一重咲きで微香があり、ソメイヨシノに比べると花弁は大きくて丸い。

 

 

・咲き始めの花は中心部が緑色だが、咲き進むにつれて赤く染まる。5枚ある花弁も咲き始めは白いが、徐々にピンク色に染まっていく。萼片と呼ばれる花の基部に毛が少ないなど、オオシマザクラにより近い特徴を持つ。

 

 

・花の後には直径8ミリほどのサクランボができ、熟すにつれて緑から赤、そして黒に変わる。サクランボが熟すのは6月頃。

 

 

・葉は長さ4~12センチほどの細長い楕円形で枝から互い違いに生じる。葉の先端は尖り、縁には細かなギザギザが不規則に生じる。

 

 

・幹や枝の様子はソメイヨシノとほぼ同じで、幹は樹齢を重ねるに従って光沢を放ち、皮目と呼ばれる横縞が目立つようになる。樹高は最大で15mほどで、大掛かりな剪定をしなければ樹形は傘状になる。

 

 

【イズヨシノの育て方のポイント】 

・日当たりが良く、肥沃な土地を好む。

 

 

・寒さには耐えるが札幌周辺が生育の北限になる。

 

 

・病気(テングス病)や害虫(モンクロシャチホコなど)が多く、個人の庭では敬遠されやすい。また、寿命も一般的な樹木に比べれば短かく(50~60年)、長くても100年程度とされる。

 

 

・「サクラ切るバカ、梅切らぬバカ」との有名な言葉があるとおり、非常にデリケートな性質を持つ。剪定すると切り口から腐敗菌が侵入して枯れこむことや、樹勢が弱って花付きが悪くなることがある。

 

 

・幹が直立することはなく、成長とともに傘を逆さにしたような樹形になるのが基本であり、その自然樹形を鑑賞する。このため狭い場所には向かない。

 

 

・剪定は落葉期に、最低限度の枝を付け根から切除し、切り口に接ぎロウ、石灰硫黄合剤などを塗布して腐食の予防をする。

 

 

【イズヨシノに似ている木】

・アマギヨシノ

 本種と同様にオオシマザクラとエドヒガンを親とする園芸品種で、白から濃い目のピンクに変化する花弁がより美しい。

 

品種
アマギヨシノ

イズヨシノの基本データ

 

【分類】バラ科/サクラ属

    落葉広葉/高木 

【漢字】伊豆吉野(いずよしの)

【別名】

【学名】Prunus x yedoensis

    Izuyoshino

【英名】Izu-yoshino

    (Japanese cherry tree)

【成長】早い

【移植】普通

【高さ】5~15m 

【用途】公園/庭園

【値段】─(流通は稀)

 

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