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ハシバミ/はしばみ/榛

Asian Hazel

植物図鑑,はしばみの木,ハシバミ
雄花の咲く頃が最も目立つ
はしばみ,ハシバミ,Asian Hazel
冬芽の様子
はしばみの花,ハシバミ
雄花は垂れ下がって咲き
めばな,メバナ,ハシバミ,はしばみ
雌花は上向きに咲く(画像中央)
Asian Hazel
新葉には紫がかった模様が入る
はしばみ,樹木
ハシバミの新葉
はしばみ,樹木
ハシバミの若葉
葉っぱ,榛,はしばみ
ハシバミの葉
ハシバミの木の葉,はしばみ
オヒョウに似て左右不揃いに
はしばみ,樹木,ハシバミ
樹高は最大5mほどに
Asian Hazel
枝の様子
はしばみ,紅葉,ハシバミの木
黄葉期には翌年の花の蕾が
はしばみ,Asian Hazel
ハシバミの幹 低木としては太め

 

【ハシバミとは】

・北海道~九州に分布するカバノキ科の落葉低木で、オオハシバミの変種とされる。日当たりのよい山地や丘陵に自生するが、ヘーゼルナッツ(セイヨウハシバミ)の近縁種であり、果実が食用になるため庭木としても植栽される。日本以外では中国や朝鮮半島に見られる。

 

 

・ハシバミという名前は、葉に皺がある実を意味する「葉皴み実」、果実が針状であることを意味する「針柴実」、鳥が嘴で食む(はむ)ことに由来する「嘴喰」などが転訛したものとされる。

 

 

・葉は長さ6~12センチの広い卵形あるいは円形で、枝から互い違いに生じる。葉の先端は急に尖り、縁に不揃いのギザギザがあるため左右非対称になりやすい。同じような葉を持つニレ科のオヒョウにちなんで、オヒョウハシバミという別名がある。

 

 

・葉は質が薄くて葉脈が目立ち、表面は緑色。裏面は短毛があって緑白色だが、若葉には時折、紫の斑点模様ができる。ハシバミは枝分かれが多く、内部が見えないほど枝葉が繁茂する。

 

 

・ハシバミの開花は葉の展開に先立つ2~4月。雌雄同株で一つの株に雌雄それぞれの花を咲かせる。雄花は黄褐色の尾状で長さは3~7センチ。小枝の上部にある葉の付け根から1~数本が垂れ下がって咲く。

 

 

・雌花は、雄花の脇あるいは雄花の下にある葉の脇で上向きに咲くが、大部分は芽鱗に包まれて見えず、赤い柱頭(雌しべの先端)だけが顔を出す。

 

 

・雌花の後にできる果実は直径1.5センチほどの球形だが、総苞(萼)と呼ばれる2枚の葉っぱに包まれており、小さなキャベツのように見える。学名はその様子がヘルメットに似ていることにちなむ。

 

 

・ハシバミの実が褐色に熟すのは10月頃だが、クルミやドングリのように堅く、熟しても自然に裂けることはない。生のままでも食用となり、オニグルミチョウセンゴヨウの実と同様、縄文人はこれを食糧とした可能性が高い。また、果実から採取できる油は燃料となり、平安時代には灯明に用いるため栽培されたという。

 

 

【ハシバミの育て方のポイント】

・日向であれば土質を選ばず丈夫に育つ。病害虫の被害もほとんどない。

 

 

・株立ち状に育つのが基本で、枝葉は繁茂しやすい。刈り込むこともできるが、実や花を十分に楽しむには最低限度の剪定にとどめた方が良い。

 

 

【ハシバミの品種】

 

ツノハシバミ(ナガハシバミ)

 果実にツノ状のものがあり、観賞用として庭や公園に植えられている。ハシバミよりも植栽数は多い。

 

ハシバミの基本データ

 

【分類】カバノキ/ハシバミ属

    落葉広葉/低木

【漢字】榛(はしばみ)

【別名】オオハシバミ

    オヒョウハシバミ

【学名】Corylus heterophylla

    var. heterophylla

【英名】Asian Hazel

【成長】早い

【移植】普通

【高さ】~5m

【用途】庭園/果樹

【値段】1000円~

 

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