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シチョウゲ/しちょうげ/紫丁花
Shichouge tree
【シチョウゲとは】
・熊野川と四万十川流域(紀伊半島北部及び高知県)に分布するアカネ科の落葉低木。川岸や岩の上など湿った場所を好んで育つ。絶滅が危惧される日本の固有種。
・花は色が紫で、形が「丁」字型になるためシチョウゲと名付けられた。花期は7~8月で、枝先や葉の付け根付近に、淡い紫色の花を咲かせる。直径は1cmほどで花弁は5枚、柄はない。花数はまばらだが花期は長い。花の後には楕円形の種子ができる。
・葉は長さ1.5~3.5cmで画像のように対になって生じる。両面の主脈の上に短い毛があるのが特徴。枝や葉の雰囲気はクチナシに似るがより小さい。
・若い枝は細かな毛があって白っぽいが、のちに暗灰色になる。樹皮は縦に剥離しやすい。
【シチョウゲの育て方のポイント】
・川が増水した際に水が及ぶ範囲にのみ自生する種であり、乾燥の厳しい都市部や道路沿いなどへの植栽は難しい。
・日向を好む。
・温暖な地を好み、寒冷地では露地できない。
・それほど繁茂するような木ではないが、剪定することで枝を密生させることができる。
・挿し木や実生で簡単に増やせる。
【シチョウゲに似ている木】
「白丁花」であり、シチョウゲをハクチョウゲの紫版と見なす傾向があるが、ハクチョウゲは常緑樹である点が大きく異なる。
【名前が似ている木】
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シチョウゲの基本データ
【分類】アカネ科/シチョウゲ属
落葉広葉/高木
【漢字】紫丁花(しちょうげ)
【別名】イワハギ(岩萩)
【学名】Leptodermis
pulchella Yatabe
【英名】Shichouge tree
【成長】やや遅い
【移植】やや難しい
【高さ】0.5m~0.7m
【用途】庭木/鉢植え/盆栽
【値段】1000円~