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紅葉がきれいな木
綺麗に紅葉する樹木を、木の高さごと(低木・小高木・高木)に集めてみました。画像をクリックすると詳細ページへ移動します。
落葉広葉樹であれば大なり小なり紅葉しますが、茶色に近いものや葉の形があまり美しくないものは観賞価値がありません。ここでは手頃に紅葉を楽しめる人気の木に絞っています。
なお、キレイな紅葉を見るには十分な日光と温度差が条件となりますので、同じ木や同じ場所でも年によって印象の変わることがあります。
低木(一般家庭におすすめ)
いくら紅葉が美しくてもモミジなんて庭に植えたら・・・という一般家庭向けです。上手に管理すれば3m以下に抑えることができる樹木です。
紅葉する低木の定番です。寒暖差があれば鮮やかに色付き、春に咲く花もきれいです。街路樹として植栽されている場合、茶色がかった紅葉になることもあります。
ドウダンツツジに似た木ですが名前のとおり葉がピカピカで、可愛い花が咲きます。紅葉期間はやや短めです。
日陰でも育つという特徴がありますが、日向に植えれば季節の移ろいとともに葉が赤、黄色、紫などいろいろと変化し、微妙なグラデーションが楽しめます。
紅葉の美しさを「錦」に例えて名付けられました。公園などでもいち早く色付き、その存在を主張します。
これもニシキギやマユミの仲間で大きめの葉が赤く色付きますが、垂れ下がる花や果実が特徴的で話題になりやすい木です。
早春に咲く花が有名ですが、秋の黄葉も派手さはないものの、風情があります。手入れの際は、幹を根元から切って、株を更新するようにすれば低木として維持できます。
画像は秋ですが、新葉も赤くなります。ブルーベリーの仲間で、実は甘酸っぱく、食用になります。紅葉も実も楽しみたいという方におススメ。
地味な印象があるため、あまり普及していませんが、花、実、そして気まぐれに色付く紅葉と、見所の多い低木です。名前を洋風にすればもっと人気が出そうです。
上記クロモジと同じクスノキの仲間で、早春に似たような花を咲かせますが、よりカラフルに黄葉するため、庭木として好まれます。
幹が捻じれて育つことから名付けられたツツジ科の低木。通好みの渋い紅葉(または紅葉)と春に咲くアセビのような花が特徴です。
初夏に清楚な花を咲かせますが、規則的に並ぶ葉も凛としており、寒冷地であれば綺麗に紅葉します。
シロヤシオとペアで語られることの多い木ですが、花は淡いピンク色となり、より人気があります。こちらも寒冷地では紅葉します。
小高木(やや広めの庭に)
今では当たり前に植栽されるハナミズキですがアメリカ生まれで、紅葉の様子はまさにアメリカンです。乾燥に弱く、都市部で美しく色付くのは一握りではありますが。
ハナミズキの仲間ですが、日本に自生するため、より美しく、和風に色付きます。晩夏にできる実が食用できることも魅力の一つです。
滑らかな幹や花が美しく、一時はシンボルツリーとして大人気でした。乾燥に弱く、暑さで葉が傷みやすいので、都市部で綺麗な紅葉を見るのは難しいかもしれません。
ナツツバキの近縁でより小さな花が咲きます。画像は紅葉していますが黄色や茶色になる個体の方が多いようです。
しなやかな枝を利用して弓を作ったことから名付けられたました。風変わりな花や実とともに紅葉も楽しめます。ニシキギやコマユミの仲間です。
あまり知られた木ではありませんが、初秋の紅葉はマルバノキなどと同じように面白いグラデーションを見せます。5~10m程度になるのでやや広めの庭にお勧めです。
地味な雑木ですが初夏に白い花が咲き、秋には赤い実がなるため庭木としてもお勧めです。黄葉は黄褐色で渋め。
郊外のヤブや高速道路沿いの法面などで普通に見られる木ですが、かつてはヌルデモミジと呼ばれ、紅葉の美しさを賞賛されました。
こちらも郊外の道端や谷沿いの樹林内に生える、やや地味な木ですが、葉が大きな分、鮮やかな黄葉が人目を惹きます。
イチジクの仲間ですがアワブキよりも一回り小さな葉は同じように黄色く色付きます。同時季に見られる赤い実も魅力的です。
西日本を代表する紅葉の木で、ウルシの仲間です。一般にキレイな紅葉にはある程度の寒さが条件となりますが、この木は暖地でも鮮やかに色付くことで重宝されます。
北国の街路樹として使われ、紅葉の時期には息を飲むほどの朱色に染まります。花や実も見所ですが、暖かい地方では、美しい紅葉を見ることが難しい樹種です。
雑木林によく見られる木でイヌシデと合わせて単に「ソロ」と呼ばれることもあります。紅葉が美しい期間はやや短いですが、幻想的な風景を作ります。高さは10m程度
クスノキ科の落葉樹で、冬の間じゅう枝に葉を残すことで知られます。枯れ果てて樹上に残る葉はキレイとは言い難いですが、紅葉の初期は見事な色彩のものがあります。
高木(公園や街路樹向け)
少し早い紅葉の時期に、林の中で甘い香りがしたら上を見上げてみましょう。そこに黄色く色付いた桂の木があるはずです。庭植えも多いですが基本的には大木です。
中国生まれですが、秋の黄葉はあまりにも有名です。近年では銀杏が臭いとか、落ち葉が邪魔だとか、何かと風当たりが強いようです。
アメリカ生まれのダイナミックな景観が公園や街路に映えます。現地では高さ40mにも達するものがあるそうです。
「学問の木」と呼ばれるウルシの仲間。美しい樹形は書道でいう「楷書」の語源になりました。画像は黄葉の様子ですが、環境や個体によって紅葉もします。
ハゼノキ同様に暖地でもカラフルに紅葉し、丈夫に育つため、街路樹に使われます。「ハゼ」とはいってもウルシの仲間ではなく、樹液でかぶれることはありません。
里山を形作るありふれた木ですが、条件がよければ美しく紅葉します。写真は日向の公園ですが、環境や個体によって、赤、オレンジ、黄色、褐色と変化に富みます。
世界遺産である「白神山地」も、この木がなければお話になりません。原生林ほどではありませんが、都市部でもそれなりに色付きます。樹高は最大で30mほど。
中国生まれの高木で、日本ではあまり見掛けませんが、ニシキギ、スズランノキと共に「世界三大紅葉樹」とされます。大木は見事な赤に染まります。
中国から入ってきたカエデで、トウカエデですが、秋に皇居が一般開放されるとき、最も目立つのがこの木です。丈夫な性質を持ち、街路樹としても多用されます。
日本のカエデ(モミジ)類の中でもっとも大きな葉を持つだけに、その紅葉も見事です。黄色、橙色、赤と移り変わり、最後は朱色に染まります。
カエデの仲間ですがトウカエデと同じようにカエデらしくない葉です。名前は斑に剥離する樹皮の様子から。
大きなハート形の葉がまっ黄色に色付きますが、これもカエデの仲間です。
サクラの仲間は早期に葉を落とすものが多いですが、本種はピンクあるいはオレンジがかった黄葉が見られます。
大木かつ落ち葉が多いため敬遠されがちですが、雄大な樹姿が紅葉する様は壮観です。色付くのはモミジよりも早め。
言わずと知れた紅葉の王様。園芸品種が多く、年間を通じて色付くものもあります。モミジの仲間ではメグスリノキ、イタヤカエデ、ベニシダレなども人気です。