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ドイツトウヒ/どいつとうひ/独逸唐桧

Norway spruce

どいつとうひ,クリスマスツリー,庭植え
原産地では樹高50mに達する
ドイツトウヒ,どいつとうひ
冬芽の様子
どいつとうひの木
芽出しの様子
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ドイツトウヒの新芽
オウシュウトウヒ,よーろっぱとうひ
ドイツトウヒの新葉
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ドイツトウヒの葉はモミノキと違って先が尖る
どいつとうひ
球果の様子
どいつとうひ まつぼっくり
遠目からは犬の糞に見えるドイツトウヒの実
どいつとうひ
若い木は枝が上に向かって伸びる
Norway spruce
上部の枝は十字架のように切立つが・・・
ドイツトウヒ 特徴
下枝は地面に着くほど垂れ下がり、よく残る
Norway spruce
大木の樹皮は剥離する

 

【ドイツトウヒとは】

・ヨーロッパの中部~北部を原産とするマツ科の常緑樹。クリスマスツリーといえばモミノキをイメージしやすいが、本種の方がモミノキより樹形が整いやすいため、より多く使われる。 

 

 

・ドイツトウヒが日本へ渡来したのは明治時代中~後期のことだが、急速に普及したのは戦時中のこと。成長が早いため、需要が急増したスギやヒノキに代わる木材を得るため、ヒマラヤスギと共に各地に植栽された。

 

 

・樹形が壮大であるため一般家庭での植栽例は少ないが、公園や植物園などに見られ、北海道では防雪林として植栽されている。「ドイツの森に多い、唐風のヒノキ(檜)」という意味合いで、ドイツトウヒと名付けられた。

 

 

・葉は長さ1~3センチの硬い線形で先端は少し曲がるが、触れても痛くはない。断面は菱形で、各面の表には1~4本の白い気孔線がある。葉色は濃緑色で、クリスマスツリーに使われる木の中では暗い。若い枝は淡い褐色で無毛あるいは微毛。やや光沢がある。 

 

 

・ドイツトウヒの開花は5~6月。雌雄同株で同じ木に雌花と雄花が咲く。雌花の後にできる球果(マツボックリ)は長さ10~20センチほどの長楕円形。トウヒ属の中では最も大きく、枝先に垂れ下がる姿はよく目立つ。でき始めの球果は緑色だが、9~11月に熟すと褐色になる。種子は長さ4~5ミリで長い翼があり、リスの好物となる。

 

 

・日本に育つドイツトウヒは樹高20~30m、直径60cmほどだが、ヨーロッパでは樹高50~70m、直径2mにも達し、樹齢は長い。原産地では主要な造林樹種となっており、材は建材、器具、楽器などに幅広く用いられる。かつては電柱やマッチの軸にもこれを使った。 

 

 

・樹皮は褐色で滑らかだが、老木では紅褐色あるいは灰色を帯び、鱗状に厚く剥離する。枝は上方へ伸びて、樹形(樹冠)は円錐形になるが、樹齢を重ねると枝が垂れ下がる。

 

 

【ドイツトウヒの育て方のポイント】

・防雪林にも使われるなど、基本的には丈夫な木であり、北海道九州の各地に植栽できる。

 

 

・病害虫、公害に強く、街中でも育てられる。

 

 

・日陰にも耐える。

 

 

・暑さ、寒さに強く、北海道から九州まで植栽できる。

 

 

・樹齢が長く、相当な大木になる。長期的に付き合うつもりなら広いスペースが必要。

 

 

・移植は難しいものの、モミノキよりは扱いやすく、成長も早い。

 

 

【ドイツトウヒの品種】

・ニディフォルミス

 背丈が大きくならない、いわゆる矮性の園芸品種。このほか、葉に白い模様が入る斑入りの品種もある。

 

背が高くならないトウヒ
ニディフォルミス

 

【ドイツトウヒに似ている木】

モミノキ

 

 

ウラジロモミ

 

 

エゾマツ

 

 

アカエゾマツ

 

 

プンゲンストウヒ

 

ドイツトウヒの基本データ

 

【分類】マツ/トウヒ属

    常緑針葉/高木

【漢字】独逸唐桧(どいつとうひ)

【別名】ビッシャー/オウシュウトウヒ

    ヨーロッパトウヒ

【学名】Picea abies

【英名】Norway spruce

【成長】早い

【移植】やや難しい

【高さ】8~50m

【用途】シンボルツリー/公園樹 

【値段】4000円~

 

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