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レッドロビン/れっどろびん
Red Robin
【レッドロビンとは】
・バラ科の広葉樹で、赤みのある新葉を観賞するために庭木として植栽される。カナメモチとオオカナメモチを掛け合わせた園芸品種であり、野山には自生しない。「レッドロビン」という名は「赤いコマドリ」の意味であり、新葉の様子に由来する。
・丈夫な性質を持ち剪定に強いことから、現在ではカナメモチやオオカナメモチよりも数多く出回っており、都市部の垣根としては最も一般的に見られる樹種の一つとなっている。
・葉は長さ4~10センチ、幅2~5センチの長楕円形で先端が尖り、縁には粗いギザギザがある。革質で濃緑色の表面には光沢があり、裏面は淡い緑色になる。
・赤い新芽は「春」のイメージだが、季節を問わず剪定した後には真っ赤な新芽が発生する。新芽は開く前から赤いのが特徴。
・レッドロビンの開花は4~6月。枝先に半球状の花序を出し、小さな五弁花が多数集まって咲く。
・満開の様子はそれなりに見応えがあるが、頻繁に刈り込まれることが多いため、花を楽しむ木という印象は乏しいのが現実。また、花粉が熟しにくく、結実は稀である。
・樹皮は灰褐色~赤褐色で樹齢を重ねると画像のように剥離する。材はカナメモチ同様に硬く、成木の剪定はやや手間がかかる。
【レッドロビンの育て方のポイント】
・成長が早く、比較的早期に垣根を作ることができる。しかし、定期的な刈り込みを行わないと特に頂部は枝葉が鬱蒼としやすい。
・日向を好むため、日陰では枝葉が間延びしたり、葉色が悪くなるなど不健全になりやすい。
・有機質の多い肥沃な土壌を好むため、粘土質の新興住宅地では育ちが悪いこともある。
・季節を問わず葉が赤いため、建物との調和を考慮する必要がある。
・レッドロビンは病気になりにくいとされてきたが、根頭がん腫病やゴマ色斑点病、カイガラムシの被害などに遭うことがある。特に夏場に強い剪定を行うとこれらの発生を誘発する。
・寒さにやや弱く、寒冷地では生育の悪い場合がある。
【レッドロビンの品種】
・葉がやや小さい「スカーレットパール」という品種がある。
【レッドロビンに似ている木、見分け方】
・レッドロビンはカナメモチ(ベニカナメモチ)より葉が大きい。春秋の新芽が出る時期は、カナメモチ(ベニカナメモチ)より二週間程度早い。
レッドロビンの基本データ
【分類】バラ科/カナメモチ属
常緑広葉/小高木
【漢字】─(れっどろびん)
【別名】セイヨウベニカナメ
セイヨウカナメ
【学名】Photinia × fraseri
'Red Robin'
【英名】Red Robin
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】3m~6m
【用途】垣根/公園
【値段】500円~